外構は、建物の建築が終わった後に着工するので、建物の間取りやデザインを考えた後に考える部分になります。
建物の設備やデザインを決めるという重要な決定の後に考えるため、外構デザインを考えることが億劫になってしまう人もいるのではないでしょうか。
ですが、外構は「家の顔」とも言われる重要な部分です。
建物と同じように一度設置すれば、長い期間を共に過ごす設備となります。
そのため、じっくり外構デザインを考える必要があるのです。
大切なポイントを押さえつつ、センスのいい外構デザインにしていきましょう。
今回は、センスのいい外構にするための7つのポイントを徹底的に解説します。
1.外構とは
ザ・ガーデンのコラム内ではこれまでもご説明していますが、外構とは、敷地内にある建物(家)以外の構造物(設備)のことです。
外構の設備には、主に下記があります。
- 駐車場(カーポート)
- 門扉
- 門柱
- 庭
- 玄関アプローチ
外構は、建物の建築の最後におこなわれることが多いです。
家の建築後、数年たってから着工されることもあるため、デザインをゆっくり考えることが可能です。
ですが、外構をいつまでも放置しておくことは、防犯上おすすめではありません。
なるべく早めに着工することをおすすめします。
2.外構の役割
家ができれば住むことができるので、外構工事は時間を置いて…というケースもあります。
ですが、外構には家に住む人の安全を守る役割もあるのです。
①外構の役割とは「敷地と外を区別する」
外構は「敷地と外(道路)を区別する」という役割があります。
家の住人は、大人だけとは限りません。
小さな子供のいるご家庭もありますよね。
走り回って遊んでいると、気が付けば道路に飛び出してしまうこともあります。
子供に「庭で遊びなさい、危ないから外に出てはダメよ」と伝えていても、遊びに夢中になると外に出ていることに気が付きません。
ですが、家の敷地と外を区別する外構があれば、子どもたちも「外構の内側は庭で、外構の外まで出てはいけない」と認識することができます。
②外構の役割とは「過ごしやすい空間を作る」
外構は住む人たちにとって、外を感じさせてくれる空間です。
外構は、カーポートを設置して車を停める場所を確保するだけではなく、子どもたちが遊ぶ庭でもあり、大人もくつろぐ空間でもあります。
「外からどう見えるか」を重点的なポイントとして考える傾向がありますが、住人がくつろぐ空間でもあるので「どのような庭であればくつろげる空間になるのか」と検討しておきましょう。
③外構の役割とは「防犯性を高める」
外構の設置は、建物の防犯性も高めます。
樹木や塀を設置することで、住人のプライバシーを守ることが可能です。
そして、照明を取り入れることで「住人に侵入者を知らせる」という防犯対策ともなります。
このような役割もありますので、なるべく早めに着工しましょう。
ただし外構は建物と同じように、長い年月、使用する設備です。
土地や環境によって、取り入れる外構も変わってきます。
パーツごとに選ぶことができるので、どのようなパーツで組み合わせて外構を作っていくのかも重要なポイントになるでしょう。
それぞれの外構設備の耐久年数の目安も下記でご紹介しますので、家族の未来の姿を想像しながら決めていきましょう。
4.外構設備の耐久年数
外構は室外の設備なので、劣化や破損なども多くあります。
それぞれの設備の平均的な耐久年数をご紹介しますね。
①門柱・門扉・塀などの耐久年数は?
門柱・門扉・塀は、独立して設置する場合もありますが、それぞれをつなぎ合わせて設置されているケースも多いのではないでしょうか。
使われている素材によりますが、だいたいの耐久年数は10年~30年です。
ただし下記のような状態を確認した場合は、早めに修繕しましょう。
- 門扉のヒンジから異音がする
- 塀にヒビ割れや欠け・カビの発生
- 独立している門柱がグラグラしている場合は、倒壊の恐れあり
電動で開閉するタイプの門扉もありますので、耐久年数はパーツごとに異なります。
壊れても修繕して使い続けることが可能なパーツもありますので、どこまでメンテナンスが可能なのか確認しながら決めていきましょう。
②駐車場(カーポート)・玄関アプローチの耐久年数は?
駐車場(カーポート)や玄関アプローチは、使用されている設備の素材によって変わります。
コンクリートは、耐久年数が20年ほどと、かなり丈夫な素材です。
ですが、駐車している車の重量によっては、ひび割れや沈んでしまうこともあります。
そしてカーポートは、電動で開閉するゲートを設置するケースも多いので「ゲートが稼働しなくなった」という、電動で動く部分が故障するというパターンもありますので、注意が必要です。
更に、カーポートの支柱や屋根・ネジ部分のつなぎ目に「ヒビや割れ」がないかを注意してみておきましょう。
もしも、ヒビや割れがあった場合、カーポートの設置を続けると「倒壊」の恐れもあります。
必要に応じて早めに修繕しましょう。
5.センスのいいおしゃれな外構にする7つのポイント!
上記で、それぞれの設備の耐久年数をご紹介しましたが、長いものでも30年ほど、建物と共に設置され続けます。
そのため、一度設置されれば、簡単に取り換えることはできません。
「こんなはずではなかった、やり直したい」とならないように、おしゃれでセンスのいいデザインの外構にするためのポイントを紹介します。
①センスのいいおしゃれな外構のポイント「どの外構が必要か」
センスのいいおしゃれな外構にするには、どのような外構が必要かをまずは考えましょう。
建物が建っている土地や場所によっては、建物を囲う外構では圧迫感を感じさせる場合もあります。
その場合は、正面に駐車場や門柱のみのパターンや、門柱や樹木で外からの視線を遮断することができる、オープンな外構にすることも可能です。
敷地の形や周囲の環境によって、どこまで外構の設備を活用するかも変わりますので、相談しながら進めていきましょう。
②センスのいいおしゃれな外構のポイント「建物との調和」
センスのいいおしゃれな外構を作るためには、建物と調和したデザインになるように考えていきましょう。
建物に象徴とも言えるポイントがあるならば、そのポイントを強調するような外構のデザインにすることで、センスの良い外観となります。
建物と外構デザインを統一すれば、センスのいいおしゃれな外観になりますが、ほんの少し遊び心を加えると、個性的でおしゃれなデザインにすることもできます。
ザ・ガーデンではお客様のご希望に沿った外構のご提案もできますので、建物と外構のバランスを考え、センスの良い心地よい空間にできる外構にしていきましょう。
③センスのいいおしゃれな外構のポイント「外構の色使いを工夫」
建物との調和をはかりつつ、外構の色使いも工夫していきましょう。
エクステリアの色は、単色で統一することで「シンプルさ」を感じさせることができますが、複数の色を使うことで、デザイン性の高い個性的な外観となります。
例えば、コンクリートを使用することが多い駐車場の床の部分は、単色になりがちですよね。
そこで、駐車場の床の部分に「スリット」を入れることで、駐車場の印象も大きく変わります。
スリットの部分は、砂利や芝生を入れることもありますが、おすすめの素材は、タイルです。
さまざまな色や形のタイルで組みあわせれば、柔らかな印象だけでなく、エレガントなイメージも演出することができます。
またレンガや石でスリットを埋めれば、床面のアクセントになりますし、駐車場の水はけも良くなります。
- ナチュラルテイストの建物…レンガを使用して温かな印象
- モダンな建物…石を使用してシックなイメージを
素材の色も生かすことで、雰囲気も変わってきますので、建物に合う色をチョイスして素材も選んでいきましょう。
④センスのいいおしゃれな外構のポイント「高低差を出す」
門柱のみや樹木を取り入れる時は、高低差を出すことで立体感や奥行きが生まれます。
オープンな外構にする場合は、外から覗かれないようにするために、門柱で玄関の入口を見えないように隠したり、樹木で窓から室内を覗かれないように工夫をすることで、プライバシーの保護もできるので、おすすめです。
樹木を取り入れることで、視線を樹木の緑に誘導することができますし、樹木が成長するごとに、建物全体の雰囲気に馴染むので、落ち着いた空間を演出することが可能です。
ただし、外構に樹木を取り入れる場合「お手入れができるか」も考えておきましょう。
樹木は少しずつですが成長します。
季節によっては落ち葉が庭にたまってしまうこともあります。
樹木を外構の一部分に取り入れることは、自然を感じさせる反面、お手入れができていないと「この家の住人は、きちんとお手入れをしない」というイメージを、ご近所の人たちや通行人に与えてしまうこともあるため、注意が必要です。
⑤センスのいいおしゃれな外構のポイント「照明を取り入れる」
外構に照明を取り入れることは、不審者の来訪を住人に知らせるという点で防犯上でもおすすめですが、同時にデザイン性の面でも優れています。
それは、日が落ちるとおしゃれにライトアップさせることができるという利点があるからです。
足元を照らすという役割だけではなく、外構や建物に照明を当てることで、美しく見せることが可能になります。
人の気配を感じたら点灯する防犯ライトだけでなく、間接照明で柔らかい光の演出や、樹木を後ろから照らすスポットライトで、センスのいいおしゃれなデザインの外構になるでしょう。
⑥センスのいいおしゃれな外構のポイント「流行にとらわれすぎない」
外構のデザインは、時期によって「流行」があります。
特に、門扉や塀は、その時の流行のデザインが反映されやすい傾向がありました。
住人の好みにマッチしていれば、流行のデザインの外構の設置は問題ありませんが、流行だからといって取り入れすぎると、同じような外観の建物が多くなります。
センスが良くておしゃれな仕上がりの外観でも、流行のデザインばかりだと「あの家の見た目、○○さんちと同じように見えるよね」「あのデザイン一時流行ったよね」と言われてしまうこともあります。
ですが流行りの設備は、最新の機能が取り入れられているケースもあるので、バランス良く、組み合わせて活用するのがおすすめです。
⑦センスのいいおしゃれな外構のポイント「建物の内側からの見栄えも考慮する」
建物の内側からの見栄えも忘れないようにしましょう。
外構は、敷地と外を区別する役割があります。
外から見える印象にこだわってデザインを考えがちですが、住む人が敷地内でどのように過ごしたいかも考えなければなりません。
「庭で自然(風)を感じながら、室内のようにくつろぎたい」と思う方もいらっしゃいますよね。
この場合は、芝生・ウッドデッキでくつろぐ空間を取り入れつつ、樹木やフェンスで、外からの視線をシャットアウトできるような外構にすることも可能です。
外からの印象だけでなく、住人の希望も取り入れた、センスの良いバランスのとれたデザインを考えていきましょう。
6.まとめ
今回は、センスのいい外構にするための7つのポイントを、徹底的に解説しました。
おしゃれでセンスのいい外構にするためには、まず下記をふまえて考えていきましょう。
- 外構とはどのような設備なのか
- 外構を設置することで、どのような役割をしているのか
- それぞれの外構の耐久年数
外構は「建物の顔としてだけでなく、住む人を守りながら心地よい空間でもある」という役割があります。
建物との調和をはかりつつ、住む人がどのような暮らしをしたいかも、しっかり考えて外構のデザインを考えていきましょう。
ザ・ガーデンでは、建物とのバランスを考えながら、住む人にとって心地よい空間になるように、調和のとれた外構デザインのご提案もできますので、ぜひご相談ください。