2025年02月28日

新築の外構工事にかかる期間はどれくらい?長引く要因も知っておこう

新築外構を依頼する時、気になるのが施工期間です。施工が伸びると引っ越しなどの計画もどんどん遅れてしまいます。お客様の中には、施工期間の伸びによる影響を少しでも防ぎたいと思う方もいらっしゃるでしょう。

 

そこで、本記事では新築外構にかかる期間を、庭のタイプ・全体の工程・施工内容ごとにまとめました。こちらをチェックしながら庭の間取りを考えれば、施工期間の遅れを気にせず庭づくりを依頼できるようになります。興味を持たれた方は、ぜひご覧ください。

 


新築外構工事にかかる期間の目安

まずは新築外構にかかる一般的な工期ですが、大体1~2ヶ月程度が目安です。目安範囲が広いのは、外構タイプによって施工する内容が変わることが影響しています。より詳しく外構工事の施工期間を予定するには、外構の種類や設置するエクステリアごとの施工期間を知っておくことが大切です。

 


外構タイプ別工期の目安

ではまずは、外構のタイプとその目安工期を覚えておきましょう。タイプ別にかかる平均的な工期の目安をそれぞれ解説します。

オープン外構

敷地を塀やフェンスなどで囲わないタイプの外構です。解放感があり、敷地が狭い場合に適している外構でもあります。工期の目安としては、大体3週間程度です。ほかのタイプに比べて施工するエクステリアが少ないため、工期も比較的短く済みます。

セミクローズド外構

セミクローズド外構は、敷地の必要な部分だけに塀やフェンスを設置するタイプです。近隣住宅や道など、人の目が入る部分にだけ遮蔽物を設置します。人の目から敷地を守りつつ、適度な開放感もあるのが特徴です。

 

こちらは大体1か月が目安となります。設置する遮蔽物が多ければ多いほど、工期も長くなりがちです。施工期間が気になる際は、設置する塀やブロックの量などにも注意しましょう。

クローズド外構

クローズド外構は、敷地をすべて塀やフェンスで囲ってしまうタイプです。玄関につながる部分には門を設けます。外から敷地に入りにくいため防犯機能に優れている一方、敷地によっては閉塞感を感じることもあるタイプです。

 

敷地全てを覆い、門を設置する関係から竣工目安期間も2か月と長めです。敷地内にほかのエクステリアを設置する場合、目安よりも工期が伸びる場合もあります。

 


外構工事の工程ごとの目安

工事中の家のイメージ

外構工事は完了までに複数の工程に分かれて進行します。この工程の一部に時間がかかれば、当然竣工は遅れます。施工計画をしっかり立てるには、この工程を意識しなくてはなりません。外構工事の工程ごとに発生する目安期間も覚えておきましょう。

ヒアリング・プランニング

外構工事はまずお客様の希望やニーズを聞いて形にする所から始めます。希望や相談に加えて聞き出すのが、以下の内容です。

 

  • 新築に住む方達の生活スタイル
  • 外構工事にかけられる予算
  • 好みのデザイン

 

これらをもとにしてイメージを具体化していきます。以後の工程をスムーズに進めるには、欠かせない工程です。

 

この工程にかかる日数は大体2週間程度です。外構工事の始まりとも言える部分のため、それほど長い時間はかかりません。

設計と見積もり

プランが固まったら具体的な設計に移ります。施工する敷地の特性なども考慮しつつ、設計図を作ります。併せて以下の内容を算出し、見積もりを作成します。

 

  • 使用素材とその費用
  • 竣工に必要な作業量
  • このほか施工に必要な各種費用

 

この段階で予算や施工内容の最終確認を行います。期間は大体2〜3週間です。なお、複数の業者に見積もりを依頼する場合は、並行してここまでの作業を行い、契約先を決定します。

施工

契約先と施工内容を決定したら、いよいよ工事開始です。この部分は施工する外構のタイプや設置するエクステリアにより異なります。また、天候や資材調達状況などの影響を一番受けるのも、この工程です。

養生期間

コンクリート工事など、一部の工事には養生期間が必要です。コンクリートの場合、しっかり乾燥して強度が出るまでに大体1週間ほどかかります。このほかにも、養生が必要な施工があれば、その分時間はかかります。

 

養生が必要な設備は柔らかいうちに触れてしまうと強度が落ちてしまいます。表面的には問題なさそうに見えても、内側はそうとは限りません。そのため、この行程中は極力触れないようにします。

 

まれに、引越後に外構工事を依頼する場合もあります。その際は、養生が必要な物の位置や日数を事前に確認しておき、期間中はその近くには寄らないようにしましょう。

 


施工内容ごとの目安期間

 

外構工事は敷地に設置するエクステリアによっても工期が大きく変化します。同じタイプの外構でも、設置する塀やフェンスの種類・量によっても変化するため、それぞれの目安を知っておくことが大切です。次は、施工内容ごとの目安期間について解説します。

基礎工事

ブロック塀などを作る際、その基礎を作る必要があります。そのためには基礎を設置する場所の土を削り、掘り返さなくてはなりません。この作業は施工期間の初期に行われます。

 

施工期間は基礎工事が必要な範囲にもよりますが、クローズド外構のように大規模な場合だと、最低でも5日はかかります。

ブロック塀

基礎工事が終わったら、ブロック塀をはじめとした塀づくりに移ります。一般的なブロック塀の場合、5日〜2週間が目安です。

 

期間に開きがあるのは、ブロック塀を設置する範囲や積む長さや段数などによって左右されるためです。また、現場によっては重機が使えない場所では、手作業で行わなくてはなりません。これも基礎工事同様、時間のかかる作業です。

フェンス

フェンスは施工方法がふたつあり、ブロック塀の上に設置する方法と、独立基礎を利用した方法があります。どちらの場合も柱を等間隔かつまっすぐに立てるのが重要です。

 

シンプルかつブロック塀の上に立てるような単純なものなら2日程度で完成できますが、独立基礎を使った物や入手が難しいフェンスだと、4日前後かかる場合もあります。

 

フェンスがなければ当然施工できないので、特注品などを利用したために、目安より長い時間がかかったケースも珍しくはありません。また、ほかの施工との絡みがあれば、それによっても変化します。

門周り

門周りの施工では、門扉や機能門柱などを設置します。塀やフェンスに比べると小規模ですが、固まるのに時間のかかるセメントを使わなくてはならないため、施工完了には一定の期間が必要です。

 

具体的には、門扉だけなら3〜5日程度あれば設置できます。ただ、門灯やインターホンなどを設置する場合、電気工事が必要です。これにより目安期間よりも施工が遅れることもあります。

タイル

庭を美しく彩るタイルは、多くの外構で採用されているエクステリアです。施工方法はそれぞれ異なります。

 

高さを出す場合はブロックなどを積んで下地を作り、タイルを貼っていきます。この場合、工期は1週間〜10日ほどです。高さを出さない場合でもコンクリートで下地を作らなくてはならないため、コンクリートが乾くまでの期間も含めると、大体1週間はかかります。

デッキ部分

デッキは家につながっているため新築工事の範囲と考える方もいますが、これもまた外構の一部です。下に砂利を敷くか土間コンクリートを先に施工するかで日数が異なります。目安としては3〜5日程度ですが、規模や納まりによってはそれ以上かかる可能性もあります。

 

また、電動日よけのついたパーゴラなどを設置する場合は、デッキ設置に必要な施工に加えて、電気工事も必要です。工事のタイミングによっては、それによって伸びる可能性も理解しておきましょう。

車庫周り

車庫もまたその規模・機能によって施工期間が大きく変化する外構です。例えばカーポートを設定して砂利を敷くだけなら5日程度で終わりますが、駐車スペースをコンクリート舗装する場合や、電動ゲートを付ける場合は、より日数がかかります。

 

ガレージを設置する場合、建造物として扱われるため、建築確認も必要です。この場合、工期が1ヶ月を超えるケースもあります。

植栽

植栽と一口にいっても、その施工内容はさまざまです。

 

  • シンボルツリーなどの大きな植栽
  • 低木や花の苗などの演出用の植栽
  • 芝など敷地全体を覆う植栽
  • パーゴラなどにつる植物をからませた植栽

 

種類は異なりますが、大体施工完了近くに行われることから、最短で1~2日程度はかかります。なお、パーゴラの様に施工が必要なエクステリアと植栽を組み合わせる場合、エクステリアを設置する時間が必要です。その場合、大体4〜5日は見ていた方がいいでしょう。

 


工期が遅れる主な原因

工期を意識しつつ計画的に施工していても、工事はさまざまな理由で遅れることがあります。施工を予定通りに進めるためには、工期が遅れる原因を知り、その対策を講じる必要もあります。工期が遅れる主な原因もおさえておきましょう。

悪天候

工期が遅れてしまう原因のうち、代表的なのが雨や雪・強風などの悪天候です。外構工事は屋外で行われるため、施工上の安全性や品質を維持できない場合は作業できません。

 

天候の影響を完全に予防しつつ施工するのは不可能です。施工できない日が続けば、当然その分工期も延びてしまいます。結果、竣工が遅れてしまうのです。

 

悪天候による工期の伸びは、台風や雪などの影響を受けやすい時期に発生する原因でもあります。これを防ぎたいなら、比較的機構が安定している春や秋に外構工事を依頼できるようスケジュールを調節しましょう。

資材不足

外構工事で使用する資材は専用の業者に発注・納品してもらって初めて施工できます。資材が不足または届かなければ、当然作業できません。結果、工期も延びてしまいます。特注品や輸入品のエクステリアを使用する際によくある原因です。

 

これを防ぐには、外構工事を依頼した業者が提示するエクステリアを中心に使うなどの対策を取ります。また、どうしても使いたい特注品や輸入品があるなら、前もって余裕ある工期を計画するといいでしょう。

施主との認識のズレ

まれに施主と施工業者の間で工事内容や期間に関する認識のズレが生じることがあります。

 

  • 施工途中で施主から設計・施工変更の要望が出た
  • 施主の想像以上に工事に時間がかかった

 

このようなズレもまた、追加の打ち合わせや工事を発生させるため、工期が延びる原因になります。このような事態の発生を防ぐためにも、最初の打ち合わせや設計確認は入念に行わなくてはなりません。

近隣トラブル

外構工事はその作業内容の関係から、近隣に騒音や振動の影響が出ることがあります。これらに対する近隣の方達からの苦情もまた、工期が遅れる原因です。

 

近隣トラブルは外構工事でも遭遇しがちなトラブルのため、事前にあいさつや説明をするなどの対策を取ります。工事中も騒音や振動に配慮しながら行いますが、完全に防げるとは限りません。

 

一度トラブルが起きると悪化させないためにそちらの対応を優先しなくてはならない場合もあります。結果、施工が遅れてしまうのです。

 


施工が遅れた場合の対応法

では、工期が大幅に遅れてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか。外構業者と工事の際取り交わす契約書には、工期が大幅に遅れた場合の業者側の対応が明記されています。まずはこちらを確認しましょう。

 

多くの場合、業者側が原因で遅れた場合は「遅延損害金」の形で賠償されます。なお、これはあくまでも業者側に原因が合った場合のみ適用されます。天候などによる遅延には適用されません。

 

補償されない原因に対応するには、事前に以下のような対策をする必要があります。

 

  • 施工依頼や打ち合わせ・設計確認の時点ですれ違いを起こさないよう入念に確認する
  • 前もって工期に余裕を持たせ、大幅に遅れてもその範囲内で対応できるよう計画する

 

工期が遅れがちになる原因のひとつに、施主が想定していたものとは違う施工をしてしまうなどのすれ違いがあります。これを防ぐには、入念に話し合い、思い込みや認識のすれ違いを埋めておくことが大切です。

 

また、工期は遅れるものととらえ、余裕を持たせましょう。数日〜数週間作業が遅れても対応できるよう、業者と相談しながら工期を決定してください。

 


まとめ

外構工事はスムーズに進めば新築よりも短い工期で竣工できますが、時期や発生したトラブルによっては、同じくらいかかることもあります。想定外の事態にも落ち着いて対応するためにも、事前準備や工期の計画は入念に行いましょう。

 

ザ・ガーデンでは新築外構の施工やご相談を受け付けております。庭づくりそのものはもちろん、工期や施工トラブルに関するお悩みもご相談ください。お客様のご希望や不安に寄り添いつつ、よりいい庭づくりをご提案します。

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